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【ローレル賞・ロジータ記念 2021】過去5年のレース映像・傾向

過去レースからの傾向分析
【ローレル賞】

 2002年に創設されたローレル賞。第2回までは3歳牝馬限定戦で春先に行われ、牝馬クラシックの前哨戦としての役割を担っていた。03年の第3回(条件変更のためこの年はローレル賞が2回行われている)から2歳牝馬限定戦となり、開催時期も基本的には11月になった。これにより、今では年末の風物詩となった東京2歳優駿牝馬のトライアルレースとして定着。また、11年からは地方全国交流として行われている。過去5年の成績から傾向を探る。

(1)人気
 1番人気【1-0-2-2】。2番人気【1-0-2-2】。3番人気【3-0-0-2】。3番人気が3勝と奮闘。勝ち馬に限れば3番人気以内で決まっており、大きな波乱はない。また、3着以内を見ても過去4回は1〜3番人気から2頭が入っており人気馬が強い傾向。3番人気以内で3着以内に入れなかった6頭の内、4頭が川崎コース未経験だった。3着以内に入った4番人気以下の馬の内訳は4、7番人気馬がそれぞれ1頭。5、6番人気馬が2頭。18年だけは2→5→6番人気で決まったが、5年連続で4番人気以下の馬が2着に入っており、人気馬→伏兵→人気馬という組み合わせになっている点に注目だ。

(2)所属
 大井【0-0-0-6】、浦和【1-1-1-5】、川崎【3-2-2-19】、船橋【0-1-0-14】、北海道【1-1-2-6】、その他地区【0-0-0-2】。出走数が多いということもあるが、古馬重賞に比べると地元勢が頑張っている印象。その中でも19年に1〜3着を独占し、16年にも2着に入っている内田勝義厩舎が好成績。小回りに慣れている浦和馬の成績も悪くない一方で、ホームコースが右回りの大井馬と、ホームが左回りではあるがスパイラルカーブで直線も長い船橋馬が苦戦しているのは、川崎マイルという直線が短く3〜4角のカーブがきついトリッキーなコースの設定の影響がありそうだ。

 ホッカイドウ競馬所属馬が好成績なのは、全国で最も2歳重賞のスタートが早い地だけに2歳馬全体の質が高いこと、その中でもレベルの高い馬が遠征してくることが要因と考えられる。

(3)コース経験
 所属馬の項目でも触れたが、川崎マイルは経験の浅い2歳馬にとっては難しいコース。レベルの高いホッカイドウ競馬勢でも、川崎の2歳重賞では1角や4角で逸走することがある。ローレル賞に出走した大井馬6頭中5頭は右回り経験のみで、もちろん川崎は初出走だった。船橋馬も出走15頭中、唯一2着に入った18年ダバイダバイは川崎マイルで勝っていたが、他の14頭中8頭が川崎未出走。5頭が川崎経験はあったものの未勝利。19年4着のマッドシティは川崎勝利はあったが、1400mでのものだった。浦和馬は20年優勝馬のケラススヴィアは川崎未出走だったが、17年2着のハタノサンドリヨンは川崎での勝利あり。16年3着のスターインパルスは川崎2着の実績があった。4着以下の5頭中2頭は川崎未出走。3頭は川崎未勝利だったことと照らし合わせても、川崎コース経験、さらには勝利実績が欲しい。

 川崎馬では3着以内に入った7頭中6頭が地元勝利あり。唯一、例外の18年優勝馬アークヴィクラスはホッカイドウ競馬から転入初戦で川崎未出走だったが、ダートグレードのエーデルワイス賞を含め既に重賞3勝を挙げていたスーパーホースだった。



【ロジータ記念】

 1990年に川崎の名牝ロジータの名を冠して創設された「ロジータ記念」。南関では3歳牝馬限定重賞の最後の1冠として位置付けられており、10年からはSIに昇格して、より一層レースの価値が高まった。さらには、11年から全国交流となり、地方馬の3歳女王を決める一戦となった。過去5年のデータから傾向を探りたい。

(1)人気
 1番人気は【1-2-2-0】と3着以内を外していない。2番人気も【2-1-0-2】とまずまずだが、3番人気は3着以内なし。上位人気では1番人気が軸として最も信頼できる。2桁人気の馬券絡みはないが、4番人気【1-0-0-4】。5番人気【0-1-0-4】。6番人気【1-1-1-2】。7番人気【0-0-1-4】。8番人気【0-0-1-4】となっており、中穴なら6番人気を狙ってみたい。

(2)所属
 浦和【0-0-0-10】。大井【2-3-1-6】。川崎【1-1-4-14】。船橋【2-1-0-12】。他地区【0-0-0-8】。好成績なのは意外にも主戦場が右回りの大井勢。3着以内に複数回入った実績のある厩舎は1勝2着1回の内田勝義厩舎(川崎)のみで、浦和と他地区勢が苦戦していることが分かる。

(3)騎手
 3着以内に複数回入った実績があるのは森泰斗騎手(3勝、3着1回)と矢野貴之騎手(1勝、2着1回)。2100mの長丁場だけに騎手の手腕も重要な要素だ。

(4)脚質
 先行有利の川崎コースだが逃げ切りはなし。それどころか逃げた馬の成績は16年から順に8・10・2・5・7着と苦戦している。近2年の逃げ馬は重賞実績がなかったが、16年ディーズプリモ、18年クレイジーアクセルは東京湾Cの優勝馬。17年アップトゥユーはローレル賞優勝馬だっただけに重賞馬でも逃げ馬には厳しいレースとなっている。

 唯一、2着と連対を確保したクレイジーアクセルは、戸塚記念と関東オークスで共に3着と川崎の2100m重賞で馬券圏内に入った実績があった。とはいえ、4角4番手以内だった馬が5勝、2着4回、3着4回となっており、追い込みはほぼ利かないと見ていい。好位に控える器用な競馬ができるタイプが好成績を残している。

(5)前走
 前走が戸塚記念だった馬が2勝。トライアルのサルビアCだった馬が1勝、2着3回、3着2回。ロジータ記念3着以内でこの2レースが前走だった8頭については、19年2着のリトミックグルーヴがサルビアC8着から巻き返しているが、他の7頭は前走で5着以内には入っていた。前走が戸塚記念、サルビアC以外だった馬についても、7頭中5頭は5着以内に入っていた。

(6)距離経験
 3着以内の15頭中14頭が芝、ダートを問わず2000m以上の実戦経験があった。唯一、例外の17年3着グラスサファイヤは川崎所属で川崎2勝かつ、東京プリンセス賞で1800mの実戦経験があったが、基本的には2000m以上の経験が欲しい。

2021年11月7日(日)

過去レースからの傾向分析
【ローレル賞】

 2002年に創設されたローレル賞。第2回までは3歳牝馬限定戦で春先に行われ、牝馬クラシックの前哨戦としての役割を担っていた。03年の第3回(条件変更のためこの年はローレル賞が2回行われている)から2歳牝馬限定戦となり、開催時期も基本的には11月になった。これにより、今では年末の風物詩となった東京2歳優駿牝馬のトライアルレースとして定着。また、11年からは地方全国交流として行われている。過去5年の成績から傾向を探る。

(1)人気
 1番人気【1-0-2-2】。2番人気【1-0-2-2】。3番人気【3-0-0-2】。3番人気が3勝と奮闘。勝ち馬に限れば3番人気以内で決まっており、大きな波乱はない。また、3着以内を見ても過去4回は1〜3番人気から2頭が入っており人気馬が強い傾向。3番人気以内で3着以内に入れなかった6頭の内、4頭が川崎コース未経験だった。3着以内に入った4番人気以下の馬の内訳は4、7番人気馬がそれぞれ1頭。5、6番人気馬が2頭。18年だけは2→5→6番人気で決まったが、5年連続で4番人気以下の馬が2着に入っており、人気馬→伏兵→人気馬という組み合わせになっている点に注目だ。

(2)所属
 大井【0-0-0-6】、浦和【1-1-1-5】、川崎【3-2-2-19】、船橋【0-1-0-14】、北海道【1-1-2-6】、その他地区【0-0-0-2】。出走数が多いということもあるが、古馬重賞に比べると地元勢が頑張っている印象。その中でも19年に1〜3着を独占し、16年にも2着に入っている内田勝義厩舎が好成績。小回りに慣れている浦和馬の成績も悪くない一方で、ホームコースが右回りの大井馬と、ホームが左回りではあるがスパイラルカーブで直線も長い船橋馬が苦戦しているのは、川崎マイルという直線が短く3〜4角のカーブがきついトリッキーなコースの設定の影響がありそうだ。

 ホッカイドウ競馬所属馬が好成績なのは、全国で最も2歳重賞のスタートが早い地だけに2歳馬全体の質が高いこと、その中でもレベルの高い馬が遠征してくることが要因と考えられる。

(3)コース経験
 所属馬の項目でも触れたが、川崎マイルは経験の浅い2歳馬にとっては難しいコース。レベルの高いホッカイドウ競馬勢でも、川崎の2歳重賞では1角や4角で逸走することがある。ローレル賞に出走した大井馬6頭中5頭は右回り経験のみで、もちろん川崎は初出走だった。船橋馬も出走15頭中、唯一2着に入った18年ダバイダバイは川崎マイルで勝っていたが、他の14頭中8頭が川崎未出走。5頭が川崎経験はあったものの未勝利。19年4着のマッドシティは川崎勝利はあったが、1400mでのものだった。浦和馬は20年優勝馬のケラススヴィアは川崎未出走だったが、17年2着のハタノサンドリヨンは川崎での勝利あり。16年3着のスターインパルスは川崎2着の実績があった。4着以下の5頭中2頭は川崎未出走。3頭は川崎未勝利だったことと照らし合わせても、川崎コース経験、さらには勝利実績が欲しい。

 川崎馬では3着以内に入った7頭中6頭が地元勝利あり。唯一、例外の18年優勝馬アークヴィクラスはホッカイドウ競馬から転入初戦で川崎未出走だったが、ダートグレードのエーデルワイス賞を含め既に重賞3勝を挙げていたスーパーホースだった。



【ロジータ記念】

 1990年に川崎の名牝ロジータの名を冠して創設された「ロジータ記念」。南関では3歳牝馬限定重賞の最後の1冠として位置付けられており、10年からはSIに昇格して、より一層レースの価値が高まった。さらには、11年から全国交流となり、地方馬の3歳女王を決める一戦となった。過去5年のデータから傾向を探りたい。

(1)人気
 1番人気は【1-2-2-0】と3着以内を外していない。2番人気も【2-1-0-2】とまずまずだが、3番人気は3着以内なし。上位人気では1番人気が軸として最も信頼できる。2桁人気の馬券絡みはないが、4番人気【1-0-0-4】。5番人気【0-1-0-4】。6番人気【1-1-1-2】。7番人気【0-0-1-4】。8番人気【0-0-1-4】となっており、中穴なら6番人気を狙ってみたい。

(2)所属
 浦和【0-0-0-10】。大井【2-3-1-6】。川崎【1-1-4-14】。船橋【2-1-0-12】。他地区【0-0-0-8】。好成績なのは意外にも主戦場が右回りの大井勢。3着以内に複数回入った実績のある厩舎は1勝2着1回の内田勝義厩舎(川崎)のみで、浦和と他地区勢が苦戦していることが分かる。

(3)騎手
 3着以内に複数回入った実績があるのは森泰斗騎手(3勝、3着1回)と矢野貴之騎手(1勝、2着1回)。2100mの長丁場だけに騎手の手腕も重要な要素だ。

(4)脚質
 先行有利の川崎コースだが逃げ切りはなし。それどころか逃げた馬の成績は16年から順に8・10・2・5・7着と苦戦している。近2年の逃げ馬は重賞実績がなかったが、16年ディーズプリモ、18年クレイジーアクセルは東京湾Cの優勝馬。17年アップトゥユーはローレル賞優勝馬だっただけに重賞馬でも逃げ馬には厳しいレースとなっている。

 唯一、2着と連対を確保したクレイジーアクセルは、戸塚記念と関東オークスで共に3着と川崎の2100m重賞で馬券圏内に入った実績があった。とはいえ、4角4番手以内だった馬が5勝、2着4回、3着4回となっており、追い込みはほぼ利かないと見ていい。好位に控える器用な競馬ができるタイプが好成績を残している。

(5)前走
 前走が戸塚記念だった馬が2勝。トライアルのサルビアCだった馬が1勝、2着3回、3着2回。ロジータ記念3着以内でこの2レースが前走だった8頭については、19年2着のリトミックグルーヴがサルビアC8着から巻き返しているが、他の7頭は前走で5着以内には入っていた。前走が戸塚記念、サルビアC以外だった馬についても、7頭中5頭は5着以内に入っていた。

(6)距離経験
 3着以内の15頭中14頭が芝、ダートを問わず2000m以上の実戦経験があった。唯一、例外の17年3着グラスサファイヤは川崎所属で川崎2勝かつ、東京プリンセス賞で1800mの実戦経験があったが、基本的には2000m以上の経験が欲しい。

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